窓ガラスからいい匂いがしたら、素敵じゃないですか

思い出の”匂い”を運ぶ窓ガラス

窓ガラスからいい匂いがしたら、素敵じゃないですか 私が子どもの頃は、学校の授業が終わっても、まっすぐ家に帰る子はあまりいませんでした。終了のチャイムと同時に、ボールを追いかけて校庭を走り回ったり、田んぼや河原などでも良く遊んだものです。

外が真っ暗になってようやく「もう、ボール見えないね」「じゃあ、また明日」と仕方なく友達と別れた後は、朝は何でもなかった通い慣れた道も、薄暗くて静かで、さすがに少し不安な気持ちになって自然と足早になりました。
でも、段々と家が近づいてくるといつも、台所の窓からお母さんが調理している今晩の夕食のいい匂いがしてきて、とても嬉しい気持ちになりました。

「帰る家があるって素晴らしいことだな」当時はそのように考えていたかはわかりませんが、その臭いをかぐ度に、少年だった私は、例えようのない「安心」を感じていたことは今でもハッキリと覚えています。

また、季節の匂いも窓から部屋へと伝わってきます。
たとえば春。春は始まりの季節ですね。受験があったり就職が決まったり、人生の中の特別なイベントもたくさんあります。期待で胸が膨らむ一方、ちょっぴり不安も入り混じった、そんな独特の気持ちになる季節です。

窓ガラスを開けるとほのかに香る、庭に植わった桜の花びらの匂いを感じると、猛勉強して合格した志望校だった大学の入学式や、社会人になって初めてネクタイを締めた日のことが蘇り、その度に懐かしい気持ちになって、「もっと頑張らなくちゃ!」と身が引き締まります。

このように、窓から入ってくるのはお日様の光や外の音だけではありません。
四季折々や色々なシーンにおける「匂い」も運んでくれるのです。そしてそれは、知らず知らずのうちに「思い出」として私たちの心に刻まれることもあるのです。
窓ガラスと匂いは意外に深い関係だと言えるかもしれませんね。

みんなのガラス屋さん TOPへ

いい匂いのするガラスの話

ところで、みなさんは「匂いガラス」ってご存じでしょうか。
言葉のとおり、匂いのするガラスのことです。でも、ガラスに匂いなんてあったでしょうか。現在では、シャンプーや洗剤、消しゴムと、付加価値として匂いのついた製品はたくさんありますが、匂いのするガラスって一体どんなガラスでしょうか。

実は、匂いガラスとは、第二次大戦中に戦闘によって墜落した飛行機に使用されていた風防ガラス(厳密にはアクリルガラス)の破片が、別名として広がった名前なんです。
これをテーマにした小説や過去にはテレビドラマも放映されていましたので、もしかしたら聞いたことのある方もいるかもしれませんね。
アクリルの素材(ガラスに混ざった不純物やセルロイド)の成分が、布などで擦ると柑橘系のほのかに甘い匂いがしたといわれていますが、その真意は未だに定かではないとされています。

当時の子供達はその不思議な現象がまるで魔法みたいで、拾ってきては大切に宝箱にしまってコレクションしていたそうです。
残念ながら、今のところ故意に任意の香りをつけられるようなガラスは見当たりませんが、いつか、窓に近づくと自分の好きな匂いがする「香りガラス」のような製品を作ることができたら、とても素敵なことですね。

お役に立てましたか?お役立ち情報をシェアしてくださいね♩