水族館の水槽に使われているガラスってどんなガラス?

水族館の水槽に使われているガラスってどんなガラス? 最近の水族館の水槽設備は本当に凄いですね。
特に、メインとも言える海の巨大生物が遊々と泳ぐ大規模な水槽や、まるで海の中を散歩しているかのような気分を味わえるトンネル型の水槽は圧巻ですよね。

でも、感嘆の声をあげる一方で、頭の片隅に「もし、今この水槽のガラスが割れたらどうるんだろう」と不安になったことってないでしょうか。実際のところ、水槽の中で泳いでいる大きなサメなどがぶつかったりしたら壊れても不思議ではない気もします。
ただでさえ膨大な量の海水が入っているわけですから、それだけでも相当大きな圧がかかっているはず。それでも、水槽にヒビが入ったり、割れたりしたことを見たことありませよね。あれだけの水圧を受け止めることのできる水槽って一体どんなものなんでしょう。今回は水族館の水槽の謎に迫ってみたいと思います。

水族館ではガラスを通して生物を見ることが大前提

水族館と動物園の最大の違いは、飼育されている動物の活動拠点です。動物園では、陸で活動する動物をメインに飼育をしていることから、私たちは檻の中や壁で囲われた敷地の中で生活している様子を少し離れた場所から見ることができます。
一方で、水族館はほとんどの生き物が水槽の中で飼育されているため、私たちはガラスを通して見学することになります。

つまり、水族館では水槽というガラスがなければ海の生き物の生体を見学するという目的が成り立たないのです。
さらに、その水槽に求められるのは、生き物がよく見える様にキレイな透明で、尚且つ、絶対に割れてはいけない安全で強固なものでなければいけませんね。
果たしてそんな条件を満たすガラスはどんなガラスなのでしょうか。

大型水槽の救世主、アクリルガラス

一昔前の水族館では、水槽には主に「強化ガラス」が使われていました。

しかし、この強化ガラスには、水槽として使用する際に、幾つもの課題がありました。特に、加工にあまり向いていないという性質から、より大きなものや特殊な形に加工するには限界がありました。
また、強度についても、大量の海水の水圧に耐えるために、ガラスを何重にも重ねたり、横幅が広い大きな水槽をつくろうと思ったら、ガラスとガラスの間を柱などで連結させなければならず、「見やすさ」という観点からも課題が多いものでした。

そこに彗星のごとく現れたのが、アクリル樹脂で作られた「アクリルガラス」という新しいガラスです。
こちらは非常に透明度に優れていて、なおかつ、強化ガラスよりも耐久性があることから、それまでの課題を全てクリアしたまさに救世主の様なガラス素材で、たくさんのお客さんが訪れる水族館の大きな水圧がかかる水槽にピッタリだったのです。

そしてなにより、加工がしやすいという性質が、それまでの水槽では叶わなかった、ガラス同士の接着もできるようになり、一枚の大きなパネルや、自由に曲げてカーブを付けるといった加工ができるようになりました。この、アクリルガラスの登場によって、現在の皆があっと驚くほどの巨大な水槽やアーチ・トンネルとった様々な形状の水槽が登場したのです。。

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日本が世界に誇るアクリルガラス巨大水槽

アクリルガラスのメリットを最大限に生かしきることで実現した、世界最高峰の水槽が沖縄県にあります。
みなさんもご存知の「沖縄美ら海水族館」にあるメイン水槽です。こちらの水槽は、高さが8.2メートル、幅22.5メートル、そして厚みが60センチという、どれをとっても規格外のド迫力ボディで、その中で華麗に泳ぐ海の生き物の姿は、現在も見る者を存分に魅了しています。

これほどまでに大きな水槽を、一体どのようにして作ったかというと、厚さ4cmほどののアクリルガラス板を15枚も張り合わせて1枚パネルを作ります。これで、厚さが60cm、重さが20トンのガラス板が出来上がりましたが、さらに同じものを7枚作って、連結金具等を使うこと無く全てを一つにつなげ、水槽の躯体に接合することで巨大な「1枚板」の様なガラスを完成させたのです。

アクリルガラスの活用によって、これまで誰も成し得なかった新しい「魅せ方」が可能になり、私たちのユーザーの水族館の概念を一掃し、ハイクオリティなアミューズメント施設へと押し上げたのです。

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